蝶は「生まれ変わり」の象徴!
「風水で縁起の良い動物って何?」でも紹介している通り、
風水では、それぞれの動物には何らかの意味があり、
特定の運気との関係が強いものと考えられています。
それだけ、人間と自然界は密な関係にあったということですよね。
それは犬や猫、家畜のような動物だけではなく、
蝶のような昆虫にも共通すること。
風水では、蝶は「美」や「喜び」を象徴する動物であり、
おめでたい席でもよく使われるモチーフです。
蝶は、幼虫→さなぎ→成虫へと変化しますよね?
これは、人間の目から見れば
「あのグロテスクなイモ虫が、こんな美しい姿に成長するんだ!」
と目を疑うような変化。
「私もこんな風に美しく変身できるかもしれない。」
「今は地味な私も、頑張れば美しい蝶に生まれ変わることができるかもしれない」
…という希望を与えてくれる変化でもありますよね。
美しくなりたい!キレイになってチャンスをつかみたい!
…そんなポジティブな野望をお持ちの方は、
身の回りに蝶のモチーフを取り入れてみてはいかがでしょうか。
不死鳥ならぬ、不死蝶!?
蝶は、風水のみならず宗教の世界でもよく出てくるモチーフ。
しかも、それぞれの宗教で解釈が微妙に違うのも面白いですね。
例えばキリスト教。
蝶は「復活」を意味する動物で、「不死」の象徴です。
まさに、不死鳥ならぬ不死「蝶」というわけですね。
一方、私たちにとって身近な仏教では、
蝶は「輪廻転生」=生まれ変わりを象徴する動物です。
これは、さきほどの風水の解釈とも似ていますよね。
今までの自分を脱ぎ捨てて、新しい自分になる。
そこには、もっと美しく!もっと強く!!という
非常にポジティブな願望を感じ取ることができます。
ちょっとロマンのある説としては、
インディアンの伝承が印象的ですね。
「蝶に願い事を唱えると、神様に伝えてもらえる」
という言い伝えがあるのだそうです。
つまり、「蝶=神の使い」と考えているわけですね。
ロマンティック!蝶の伝説
同じく、蝶にまつわるロマンティックな伝承があるのは、
風水の本場である中国。
中国における蝶は、「愛」の象徴ですが、
そのベースとなっているのが、「梁祝伝説」と呼ばれる伝承です。
簡単に言うと、「中国版ロミオとジュリエット」というイメージでしょうか。
政略結婚しなければならなくなった祝英台という女性と、
彼女を思う梁山伯のラブストーリーです。
祝英台は、病死してしまうのですが、
祝英台の結婚の行列が梁山伯の墓前まで来た時、
風や雷鳴と共に墓が割れて彼女もその中に埋まってしまう…
というスリリングな展開!
(モーセの「海が割れる」のエピソードみたいですね…。)
嵐が去った後、一対の蝶が舞っていた…というお話です。
いわゆる「悲恋」ですが、
蝶はHappyな恋愛運を象徴する動物として広く知られているよう。
ウェディングのテーマとしてもよく使われています。
ちなみに、日本では、古くから婚礼の衣裳にも使われてきたモチーフです。
なぜかというと、蝶=丁(「安定する」)蝶=長(「秀でる」)
…という縁起の良い言葉に掛けて解釈されていたから。
不死・不滅の象徴でもあるので、
永遠の愛を誓う結婚の儀にはピッタリのモチーフというわけです!