インテリアコーディネートに生かせる風水を紹介します。

「鬼門」と「裏鬼門」の基礎知識

「鬼門の方角に玄関があるのは良くない」

 

風水に興味がない方でも、こんな話をちょこっと耳にしたことはあるのでは?
誰もが知っているようでいて、詳しくは知らない…
「鬼門」と「裏鬼門」とはどのようなものなのでしょうか。

 

鬼門とは、「北東」の方角を
裏鬼門とは、「南西」の方角を指します。
文字通り、「鬼=邪気が入ってくる門」ということで、
不吉なことが起こる方角として古くから忌み嫌われてきたのです。

 

なぜ、この方角が「凶」とされるようになったのか?
…さかのぼること、紀元前4世紀〜5世紀の古代中国。
この頃、中国の北東部には、「匈奴」という遊牧民族が勢力を伸ばしており、
度々、この民族から略奪を受けていたのだそうです。

 

かの有名な万里の長城も、
この匈奴から国を守るために作られたという説があるほど。
「匈奴」という呼び方自体、「騒乱を起こす連中」という意味があることから、
当時の中国人がいかにこの民族を嫌っていたかがうかがえますよね。

 

この匈奴が襲撃をしかけてくる方角が「北東」だったため、
この方角を「鬼門」として嫌うようになったという説もあります。

「迷信」で片づけてしまうのは危険!

「昔の中国の事情なんて、今の日本には何の関係もないでしょ?」
「そもそも、中国生まれの風水を日本に当てはめることがナンセンスなのでは?」
…そんな意見をお持ちの方も多いでしょう。

 

しかし、実際のところ、「鬼門」と呼ばれる北東の方角は、
日当たりもあまりよくありませんし、
夏には冷害をもたらす風が吹いてくる方角でもあります。

 

さらに、裏鬼門の南西にいたっては、
果物や野菜を置いておくと腐食が速いですし、
台風がやってくる方角でもありますよね。

 

いずれも、私たちの日常にあまり好ましくない変化をもたらす方角。
一概に、「迷信」と笑い飛ばすこともできないわけです。

 

必ずしも、
「鬼門にトイレがあるから病気になる」
と決めつけることはできませんが、
「もしかしたら、そうなるかも…」と、なんとなく嫌な気持ちになる、
その「不安」こそが、ネガティブな変化を呼び寄せてしまうのかもしれません。

 

「そんなの全然、気にしないよ〜」

 

と笑い飛ばすエネルギーのある方なら、
別に鬼門も裏鬼門も意識しなくて大丈夫だと思いますが、
「気になる」「なんか不安だ」という方は、
新築や引越しの際に間取りの方角をチェックしてみることをオススメします。

「鬼門」と「裏鬼門」、インテリアの注意点は?

風水では、「“気”が乱れやすい」「邪気が溜まりやすい」と言われる
鬼門(北東)と裏鬼門(南西)。
この方角のインテリアで注意すべきは、
「“気”の流れを良くする」ことです。

 

まず、こまめに換気して空気を入れ替えるというのは基本中の基本。
締め切った部屋は空気の流れが悪くなりますよね。
これは、風水的に言うと「気の流れが滞る」という状態でもあるわけです。

 

嫌なニオイがするというのも、“気”のバランスが乱れている証拠。
本来は「陽」と「陰」のバランスが取れている状態が理想ですが、
悪臭が溜まっていると陰気に偏りがちになります。

 

消臭剤を置いて、悪臭をシャットアウト!
その後、さわやかな香りのルームフレグランスや、キャンドルをレイアウトして、
心地よい香りで空間を満たしてあげましょう。

 

また、観葉植物や水晶(クリスタル)をレイアウトすることで、
邪気を浄化することができます。
鬼門や裏鬼門の方角に、こういった「浄化アイテム」を置いているお宅も多いですね!